BRM415奥久慈400(AJたまがわ) 膝の不調に付き合いつつ、のんびりブルベ

準備はOK!? 抜かりなく

先日のBRM326大洗・銚子300で今シーズンのスタートを切ったはよいものの道中で膝が崩壊。激痛をお薬で抑えつつ辛くもゴールと波乱含みのスタートを切ったおいたん的2017年のブルベシーズン。あっという間に次走BRM415奥久慈400が迫ってきたのでした。

 

「とにかく膝を使わないこと」と心に決め、自転車にまたがらず、階段の昇り降りもそろりそろりと過ごした3週間。お陰でだいぶ関節周りの違和感も消えて「イケるんじゃないか」と思い始めたのが出走4日ほど前。ベストでは無いコンディションで完走するための戦略を立てました。

 

「とにかく装備を軽くしよう、軽さは正義!!」──なお、ここには自身の軽量化は含まれておりません。だってご飯が美味しい季節。仕方がない。

 

ライト周りを一考。愛すべきキャットアイ製 VOLT1200は頼もしいヤツですが、いかんせん重い。これを外してVOLT400と300のコンビで向かうことに。100g前後は軽くなったかな?

 

 

出走前のメンテは友人頼み。(いつもありがとうございます) おっと、このマウンテンバイクで出走するのではないですよー

 

行き来の時間が閑散期であることを計算に入れ輪行袋も軽量タイプに。これでさらに100gほどマイナス。泥除けのついたオルトリーブのサドルバッグ(Lサイズ)は何かと便利であるので最後まで悩みましたが置いていく決断。だって測ったら400g超あるのですよ、これ。

 

あとは携行品の取捨選択。矢祭町の最低気温を見ると6℃あたりまで下がる様子、寒がりの自分としては厳冬期の装備で望むことにしました。上半身はクラフトの長袖アンダー、厚手長袖ジャージ(裏起毛ではない)、トップはRaphaのディープウインターシェル。

 

下半身はRaphaのクラシックビブにパッドレスのカステリのタイツ。このタイツだいぶやつれてきており今回でお別れになりそうなよれ具合ですが、最後に一発頑張ってもらうとしましょう。それだけだと不安で間にヒートテックのタイツを。3枚重ねればまあ大丈夫でしょう。

 

バッテリーは細長いペンタイプのを一つ。予備で乾電池で動くUSBタイプのもの。軽くしたいので電池は現地調達で。あとはいつものGarmin Edge800とeTrex30。日中の気温は20℃超えるだろうから暑ければ脱ぐ。脱いだらお手製蛍光ベストの背中ポケット(結構収納力あります)に入れていきましょう。

 

寒さ対策不測に備えてウィンドブレーカーとオーバーグローブを追加。背負える荷物量、重さとのバランスを考えて装備を調整して準備完了。バッチリのはず!? 自分史上装備品最軽量で望む400kmブルベとなりそうです。

 

身体を軽くする取り組みは、まるで気がのらないものの、ビールを1杯で止めておくとか、3度のおやつを2度に減らす程度で気持ち程度はやっておきました。それでもやらないよりはいいカナー。

 

軽量タイプの輪行袋の予行演習。よしよし、いい感じ

 

眠気でDNFしたくなることが多いので、大好きなコーヒーを辞めカフェイン断ち。どうにか日常化して、どうしても飲みたい時はデカフェで済まします。普段から断っておくといざという時効果テキメンですよね。

 

そして迎えた前日。早めに床につくものの、ワクワクして眠れず──またか!! 君は遠足前の幼稚園児か!! 結局2時間ちょいの睡眠で当日を迎えたのでした。

 

キューシートと登高図を用意。行く手の勾配が視覚化されるとなんとなく気持ちが楽に

出発の朝 - いざ船橋へ

早朝の総武線快速に乗り込みあっという間に船橋着。駅前で輪行解除している方にご挨拶して輪行解除、自転車を組み上げて会場へ。一緒に走る予定の会社の同僚、通称「後輩ちゃん」と合流して受付に向かう。

 

突如として流れるラジオ体操のBGM。自然な動きで体操に参加する参加者の皆さん。「これが定番になっているんですよー」と後輩ちゃん。ご近所の方々がそもそもラジオ体操の場として行ってる片隅をお借りしている格好なのかな? 体操を指導されている方もどうみても地元のおっちゃんオジサマ。

 

付き従う蛍光ベストの面々、特殊な絵面である。「ほらほら、体操しましょうー」と促されるも雰囲気に圧倒されたり、出走準備が気がかりで考え事している間に体操が終了。参加しておけばよかった…… (スミマセン、次からちゃんとやります!!)

 

 

PC5の変更箇所を写真でめもめもっと……

 

ブリーフィング開始。出走時の注意事項など。走行レポが昨日掲載されたそうで、熱心な方はキッチリと目を通されていた模様。前日試走される姿勢には頭が下がります。PC5が変更。スマホで写真を撮っておく、16時あたりに雨予報。前半は追い風基調の見込み。降らないことを祈りつつ走るとしようー。

 

 

追い風ボーナス 快走でPC1からPC2まで

10分遅れのウェーブ1で出走。後輩ちゃんと一緒に走り出す。予想通りの追い風フィーバー。真後ろドンピシャでジェットコースター状態。「こんなに楽でいいのかなぁ」「順調ですねー」ところどころ道がやや混んでいるも特に問題もなくPC1に到着。まだ元気いっぱいなのでササッと補給を済ませて次へ。停止時間10分ほど。

 

とにかく膝に負担をかけないように漕ぐ。一切過剰なトルクをかけないように。先日のような激痛が走ったら即終了だ。「まずは水戸まで」と心に決め陸橋や坂など登りが見えたら容赦なくインナーローでいく。遅くてもいい、健やかに育て。By 丸大ハンバーグ。

 

鉾田あたりの田園風景は趣味の大洗行で繰り返し目にしておりなんだか懐かしさを覚える眺め。追い風ボーナスを時折もらいつつPC2は茨木町のミニストップ。

 

鉾田あたりの牧歌的な風景。向こうに見える湖沼は涸沼かはたまた北浦か

 

PCがミニストップだと嬉しい。だって確実にイートインがあるからだ。椅子にのんびり座っておにぎりなど。自転車乗りに優しい店、ミニストップ、最高。

 

手の内側がだいぶ痛い。ふと思えばジェル入りのだいぶやつれたイントロのグロープの具合が良くないような。そういえば先日の大洗・銚子300ではまるで痛みが無かった。どうしてかなーと考えると雨対策で装着したオーバーグローブにインナー側のサイズが合わずに軍手に換装したのでした──そう、軍手!!

 

きっと今の自分にグローブのあんこ(ジェル)はいらないのだ。そう思い立ち軍手をゲット。店員さんにハサミを借りてチョキチョキ、あっという間に指ぬきグロープの完成。その後の使用状況も極めて快適でした。軍手バンザイ。

 

今回は膝に受けた矢の影響(比喩)でベースアップも難しいコンディションなので、恒例のグルベ(グルメ+ブルベの造語。提唱者知らず)は無し……にはしたくないから、後輩ちゃんがリサーチ済みの行方バーガーを求めてコースをちょっと逸れることに。

 

行方市の古くからある商店街のささやかなお店へ──残念、バーガーはやっていないとのこと。チャーシューなどのお惣菜類が美味しそうで目についたのですが貯金大事なので早々に退散。

 

 

常陸太田の手前あたりから、ペースの合うぜっとさん、みいさんと計4人でグルペット状態。チーム最後尾とでもいいますか。後ろにはあと数名ほどしかいない感じ。

 

野に咲く花も美しく。春うららかな晴天の空をひた走る。そしてこの天気が夕方には……(ぐぬぬ)

愛しのセイコマ 激めん大惨事

終日楽をさせてくれていた追い風フィーバーも終了。峠区間手前のセイコーマートで休憩。セイコーマートのラインナップは独自性が濃い。アイス売り場で夕張メロンもなかアイス的なものを掴む。うまい! 自転車乗りに優しい店、セイコーマート、最高。(またか)

 

「山いやだなー」「今日の一発目ですねー」個々のペースで適当にバラけて登り始める。後輩ちゃんが速い。すごい勢いでずんずん上を目指していく「若さ、若さってなんだ!」「振り向かないことさー」時折ぜっとさんと一緒になり会話を楽しみつつのんびりと。

 

 

本日の山場一発目。だいぶ日は傾いて来たもののまだまだ元気

 

3人でピークで揃って、山を下って途中でまずまずの勢いな雨に降られつつ、高萩のセイコマート PC3へ。セイコマにはじまり、セイコマにおわる山区間。気持ちウェットなウェアの状態を気にしつつ、ここで予報どおり雨が止むならば体温で十分乾くと見極め、特にケアもしないでご飯にする。

 

暮れゆく夕陽。美しき山並み。そんな情景を眺めて感慨に浸るもこの後間もなく雨に降られ一行濡れそぼる

 

セイコマといえばホットシェフ。手作り感溢れる、温かい弁当。後輩ちゃんとぜっとさんの二人は豚丼、おいたんはチキン南蛮と激麺(カップ麺)のミニカップ。

 

 

──ここで突然激麺の解説。「解説しよう、激めんとは!!」東北ローカル(おそらく北部寄りが多い)のカップ麺である。何の変哲もない醤油味のラーメンにワンタン、メンマが入っている。素朴な味わいとワンタンのバランスが良くご当地では愛好者が多い(と思っている)。商品画一化の進む昨今でありながらも、取扱地域のスーパーでもわりと売り場の良い位置を占めているようだ(と思っている)。

 

この激めんがおいたんの大好物なのである。何故これがここに売られているのか!? セイコマ恐るべし。早速一口食べる。ややケミカルな鶏ベース旨味が絶妙にブレンドされた醤油味スープがやや細く縮れた麺に絡み旨い。(旨いのだ!!)

 

とっておきの御馳走、激めんですよ。素朴な醤油味のワンタンメン。そうそう、こんなのが食べたかったんだ……

 

会話も弾み、この先の大ボス、矢祭町に向かう山岳区間への話題で盛り上が─その刹那。だばぁ。腕をひっかけて激麺をこぼす。無残。大惨事。「激めんッ……おいたんの激めんが……」セイコマ店員のおねーさんに侘びつつ拭き掃除。程なくきれいに戻るも、無念。二口くらいしか食べていなかった。あぁ、激めん。次に食べられるのはいつになるのか。

 

だばぁ。返す返すも悲劇的な有様。あぁ無情。撮影はぜっとさん

登れど登れど終わらない幽界林道 福島県境まで

愛しのセイコマに別れを告げて山に入る。序盤は9km、455mアップ、平均勾配5.8%。続いて10kmで363mアップ、平均勾配3.6%。ざっくり20kmの山道。時速5km/hだと4時間かかる。3時間で抜けたいのでアベレージ6.6km/hを意識するもなかなか険しい所も多くペースがあがらない。もちろん膝に力を込められない影響も大きい。

 

長丁場の山岳地帯につきそれぞれのペースで進むことに

 

やがて日没後の林道は一層の暗さをまし、ガスも出てきて、温度も下がる下がる。ガーミンの温度計はついに4.5℃を記録。寒さで手足の先端が痺れるように痛くなる。山腹から染み出した雨道が状態のよくない舗装路を濡らし、でっかいカエルが跋扈し、イノシシが飛び出してくる。木樹の向こうで時折ざわめきを感じここはさながら幽界へ続いているのだろうか。

 

日没後の鬱蒼とした森の中を進む。どんどん気温が落ちていき、ガスが濃くなる。人より自然が勝る世界

 

幻想的な光景の中をひたすら進む。1つめの登りを終えてちょっと下り。2つめの登りは前半はややキツかったが、やがて穏やかに。ただし細い道が多くグレーチングには時折大きな隙間があるので慎重に進む。ようやく登りきって茨城・福島県境。後輩ちゃんと一緒に少し休み、ぜっとさんを待つも気配が無いので一足お先に。

 

遅いながらもペース維持に努め、3時間余でたどり着いた県境。ここがピークでは無いのでまだ登りは続く……

 

寒さをこらえて下り区間。寒い。寒すぎる。凍えて死ぬ。周囲の参加者よりも多めの冬装備のつもり(用意周到な方ももちろん多いだろうけど)だったが、寒がりの自分には辛い。

 

寒さ対策祭り 用意の良さが肝心です

通過チェックの矢祭町のファミリーマートに着くなり店員さんに「カイロくださいなー」「いやー、春なので返しちゃってねー」(ズコー)、いやいや、矢祭寒いじゃないですか。気温6℃とかですよ、ココ。

 

そうなのである。寒い暑い季節の移り変わりは絶対的な温度ではなく往々にして相対的な気温差や暦の感覚に振り回される。関東圏の住民がまだ「冬だ―」を思われる気温ヒトケタでも、この地においては「雪も溶けたし、4月半ばだし、春だべなー」なのである。でも、寒いよ!!

 

靴下と軍手を買い求める。先に買い求めた軍手は指ぬき化してあるからこれでフルグローブに。ああ、出先で手袋周りの装備変更ができるって便利。実用本位な軍手はオシャレ感は皆無だが、修羅道を行くブルベにそんなものは不要。軍手の上に持参したゴアテックスのオーバーグローブを装着。靴下を重ね履きした所でようやく末端の震えは止まった。

 

ふとぜっとさんを見るとモコモコのダウンとイヤーマフまで装着している「前日の試走レポートを見ましてねー」出来るオトコは出走前夜までチェックをかかさない。後輩ちゃんはカイロを持っていた。万全の備え。装備強化の拠り所がコンビニの品揃えに依存しているおいたんの甘さよ……。

 

このあたりから貯金が少なくなったせいで写真素材が少なく(切実)。セイコマの豚丼写真張っておきますねー(それにしても美味しそうだ)

 

三者三様の備えを済ませて夜更けの道へ。前後適当に入れ替わりつつ、のんびり会話を楽しんで進む。貯金はあまりない。でもいいじゃないか。走れないんだもの。約1名、メキメキと頭角を現しつつある後輩ちゃんは脚が余りまくっているのだが「それでもいい」そうである。「認定は結果として取れてもいいが、こだわらない。走れればそれで楽しい。」という考えがお互い一致しているようで。そういう関係性が心地よい。

 

やがて後輩ちゃんとあれこれ会話をしつつ進んでいたら、ぜっとさんの姿が無い。時折の信号待ちでもおいついてくる気配が無く、途中でのコンビニ休憩でも追いついてこない。ともあれベテランのぜっとさんだから計算づくなんだろうと先へ進むことに。

 

 

だいぶお疲れ、上げ下げ道中 そして魔の山 道祖神峠へ

ルートラボの登高図で見ると気にもとめないようなピョコンとした僅かな出っ張りの登り区間に苦しめられる。だいぶ疲れてきており目がぐるぐる。マイルールで「一番辛いときにだけ食べていい」としているスニッカーズを頬張る。おいたん涙目。「まだ登るのか―」「大丈夫ですよ、あと300mでピークです」後輩ちゃんに慰められつつ進む。

 

だいぶ時間をロスして笠間のPC4。だいぶ空腹なので手当たり次第もしゃもしゃとしつつ時間も無いので先へと進む。いよいよ今回のある意味ラスボス道祖神峠へ。

 

ブルベ大好き諸氏が口々に「犬が襲ってくる」「技の一号、力の二号がいる(なんのこっちゃ)」「一番弱っているライダーを供物として捧げる(もしかして自分のことか……)」犬が襲いかかられたエピソードに尾鰭がついてまるで地獄の番犬ケルベロスがすまう山となった道祖神峠。

 

意を決してを登り始める。勾配は結構エグい。登り区間にケルベロスの棲家があったら詰みだなー、おいたんのムッチリとしたふくらはぎでも捧げようかと思っていたらピークに到達。下り区間での遭遇と確定してホッと胸をなでおろす。

 

ダウンヒルのつづら折れの向こうにやがて見えてくる麗しの館。そう、あれが噂のわんわんハウス。宅地沿いの土手上に噂通りおわします野犬が2頭。すかさず土手を駆け下りて全力でこちらに襲い掛かってくる。

 

どっこいこちらは下り区間。あっという間にひらりと交わし遠ざかる。「アディオース、かわいこちゃーん」池沢さとし先生の作品よろしく愛のささやきを心中唱えて魔の山を去る。数年前のブルベ参加時に記憶にあった「ダビデの星」の紋章は健在でした。南側から登られる諸兄は山の六合目あたり、右手に六芒星の看板が見えたら地獄の番犬に注意されたし。

 

道祖神峠では無い場所で撮った写真。魔の棲まう山で写真を撮る心の余裕は無かった……

ダラダラ道中はほどほどに 最後に巻いてなんとかなるの!?

残体力ほぼゼロ。ダラダラと進む。ブルベに備えてカフェイン断ちを続けたお陰でコーヒーは効果バッチリ、眠気とは無縁。後輩ちゃんは「結構眠いですねー」とのことだが脚力もりもり。超元気。おいたんツキイチで前を曳いてもらう。ありがたや。

 

のどかな田園風景をひた走り、ようやく市街地に。空腹に耐えかねてすき家にイン。二人で虚ろな目で牛丼&豚汁セットをかきこむ。心から旨い。

 

このまますき家に根が生えてしまいそうな誘惑を振り絞る再び路上の人に。だらだらと10〜12km/h程度のペースで進む。「ほえー、うまかったがやー」と満腹感に包まれて行く手の段取りを計算しはじめ……えっと、アレ、もう時間がない!?

 

「えーと悲しいお知らせです」「はい!?」「このままですと我々わりと確実にタイムオーバーです」「ずいぶんのんびりでしたもんねー」「えーと、あと雰囲気でゴールまで1時間は巻かないと駄目っぽいですね」

 

「うーんと、では、頑張るとしましょう(にっこり)」と後輩ちゃん、返事をするなり怒涛の勢いでペースアップ。サラ脚での短距離練もかくやという巡航25km/h〜30km/hペースで曳き始める、恐るべし。

 

残距離ざっくり60kmちょい。膝の具合もまずまず良いし、こちらも「負荷をかけてよし」と判断して踏むことに。ここまで来てタイムオーバーはいやだ。認定に過剰に拘ることはないが、目の前にニンジンが下がっていたら飛びつく努力くらいはしたい。

 

ブルベで一昼夜300km強を走ってきたパックとは思えないペースで走る、走る。

 

怒涛の勢いでつくばみらい市のPC6。バババッと超速で準備を済ませてすぐに出る。おいたん一計を案じてお気に入りの「明治の即攻元気ゼリー」(通称バリキゼリー)を4つ買う。アミノバイタル顆粒スティックをステム脇のバッグに3つほど。ゼリーは背中の収納スペースへ。

 

「ここから先はまかせろー」とおいたん年甲斐もなく。科学の力で推進力を得ようという戦略。残り40km。平坦基調、膝にかけて良い力加減、バリキゼリーの効果時間、ざっくりと計算に入れつつ「イケるのでは」という算段。

 

走る。走る。つくばみらいを越えて取手へ。利根川を越え我孫子へ。最初40分ほど効いたゼリーは2つめで効果時間30分弱へ。ここも経験で承知済み。その間をアミノバイタルのパウダーで繋いで鎌ヶ谷あたりで最後のゼリーをごっくん──「漲るッ」。

 

風向きも良く快走ペース。登り区間もここまでの行程で一切使っていなかった脚の力をフルパワーで開放。やがて市街地へ。やや渋滞気味だが気にするほどでもなく。「どうかな、微妙かなー」後輩ちゃんはあまり気にしていない様子。そのへん達観しているのが面白い。

 

いよいよ最後、残り3kmで制限時間残り9分。この先の道筋、信号次第かと思っていたら開けた道で行く手の信号が次々と青になる。「これはゴールせよ」とブルベ神が言われているのかなーと思わず。(とここで何故かぜっとさんの顔が思い浮かぶ)──目指せ先へ、先へ。……そして、ようやく見えた! ゴールのセブンイレブン。イヤッホウウウウ

 

帳尻合った!? 無事ゴール!!

目の間で赤信号。長めの信号をジリジリと待ち到着。さて買い物してレシートの時間は…「わお、10時10分ぴったし」(猶予時間ゼロ)。なにはともあれ帳尻合えば全てよし。無事に走り終えることが出来たのでした。

 

「この牛乳がいいんですよー」とこんな状況下でもマイペースで寛ぐ後輩ちゃん。特に疲れもそれほどないようで「どこか痛くなったりしていない?」「特にないですねー。来週はきたかん400ですよー」とのこと。恐るべし。若さ、若さって…(羨ましい)

 

ゴール受付で待つスタッフの皆さまをあまりお待たせしても悪いのでササッと受付へ。事の顛末を話しつつレシートチェック「はい、OKです」の声で認定が確定。麦茶を2杯いただいて、あれこれとお話して「軍手いいねー」とか「手が赤くなるのは体幹ができてないのよー」とか。御礼を述べて撤収してあとは輪行で家路に。

 

休日の総武線は人手も少なく。カンカンに晴れた空を車窓から見上げつつ「お疲れ様でしたー」「面白かったですね」と会話を交わして「またね!」と一足先に下車。これにてBRM415奥久慈400は終了となったのでした。

 

今回のテーマと振り返り

今回の大きなテーマは「膝への負担を減らすべくできるだけ装備を軽量化して走る」ことと「携行品がとっちらかないよう秩序を保ったパッキングを継続する」ことでした。

 

400kmという距離を考えるとサドルバッグ無しで走ることはリスクがあります。降雨が予測されたコンディション、天気予報での矢祭町で5℃あたりまで下がるという状態を考えると悩みのある判断でしたが、お手製蛍光ベストの収納力が高く、特に問題は生じませんでした。(あとはコンビニ現地調達で……これは少しだけ運任せになりますが)

 

念のため荷物量が想定を上回った場合に備えて一応「エリカちゃんサコッシュ」も持参しました。こやつは折りたためば握りこぶしに程度に小さくなり(ただの布製バッグですから)、広げればヘルメットが2つ余裕で入るデカいサコッシュなので何かあったらこれで担げばOK。

 

パッキングには後輩ちゃん発案のデカイZIPロック作戦が功を奏しました。PCなど停車時にしか使わない小物類を一切合切入れてしまうのです。これによりジャージの背中ポケットを使わなくてよくなります。透明な袋に入っているので「アレどこに入れたっけ?」と迷いませんし、容量もたっぷり、防水性もある程度あり、散らからなくなります。

 

行く手の道中で必要なものだけ適時ステム脇バッグに移動。不要になったらまたZIPロックへ。パッキングの秩序が維持されると何か小さなトラブルがあっても整然と対処できて、これは良いやり方でした。

 

手前味噌で恐縮ですが、こうしたブルベでの利便性を考えて制作した「Reverie: 蛍光ベスト」は思った以上に効果があり、先にお求めいただいた方からも「よかったよー」「愛用しているよー」との声が徐々に増えており嬉しいです。夜間走行時の見通しも反射材を多めに使用した成果が出ており、バッチリの様子。今後ともしっかり活用していきたいと思います。

 

さいごに謝辞御礼

さいごに。運営していただいたAJたまがわ東葛班の皆様、お世話になった皆様、道中一緒に走ってくれた方々、関係された全ての皆様で御礼を申し上げます。メカ周りの調整をしてくれたみずにゃん氏にも超絶感謝。「いつもありがとう!」PCでのちょっとした会話、やりとりもみんな気さくで良い方ばかりでほんと幸せなブルベでした。

 

膝痛再発を恐れつつの400kmでしたが、激痛というほどの痛みも再発せず(さすがにちょっとは痛い)、無事認定という目的も達成されましたので今回は88点(末広がりに)ということにしておきましょう。次までにもうちょっと体幹トレーニングに勤しんで、夜のビールをあとちょっとだけ減らし、気持ち身体を軽くして膝への負担を減らしておこうと思います。(でも今日はラーメンを食べたい!!)

 

……あ、もし最後までお読みになられましたら「読んだよー」的な意味合いで中の人(@honeybear360)にリプとかふぁぼとかRTとかいただけますと小躍りして喜びます。

またいつか、道すがらお会いしましたら、楽しくご一緒できますと幸いです。ではまたー!!