蛍光ベスト制作記(1)

ブルベや夜間走行時に使う蛍光ベスト、どんなものをお使いですか? 腰上部分を覆うベルクロ止めするものですか? それとも全身を覆うタイプのものでしょうか。この度Kett a Machine,では新たな発想で取り組んだ蛍光ベストを作りましたのでこちらをご案内したいと思います。

 

コンセプトは普段使いにもイケて、着脱が容易、荷物が沢山背負える、そしてカワイイ(とても重要)こと。思いつくのは簡単ですが、それをフルスクラッチで実現するのにはなかなか難しいことが多く、こうして形にするまで1年ほどの時間を要しました。

 

さてさてこの蛍光ベストがどんな感じで作られ、仕上がっているのかをお話させていただけますと幸いです。

蛍光ベストといえば 腰上部分を覆い両脇下あたりでベルクロ止めするものが一般的ですが、これとはちょっと違ったものが欲しいという気持ちがありました。

 

この種の商品は安価で手に入りやすく、そしてジャージの上半分だけを覆うものなので手軽に扱えるメリットがありますが、衣服というよりも機能を求めて身に付けるもの、そういう認識であるように思えます。これを否定するものではなくTPOに応じて使い分けをしていけばよいのですが、また別の選択肢があって良いのではないかと感じたのです。

 

希望要件としてはオールメッシュのベストであること。これによりオールシーズン着ることが出来ます。そして着脱が容易で、機能性をしっかりと持たせればウェアとしてのシンボライズも面白い方向に持っていけるのではないか、そう考えたのがこれの始まりでした。

あともう一つ考えかったこと。蛍光ベストでありつつもアイデンティティがあり、そしてユーティリティとしても成り立たせること。そのために背面に大きな山型のポケットを設けました。

 

大きなポケットは表面にはバターナッツ先生が描き下ろしされたカワイイ自転車と少女のイラストがプリントされており、そしてこの特徴的な形状のポケットはそのままこのベストが持つ独自の機能性に繋がります。

 

このポケットの使いみちとして想定しているものは、例えば衣類の収納です。季節の変わり目に備え重ね着するウェア類や、雨天ライドに備えたレインコートやレインパンツそんなものをくるっと丸めてそのまま背中のポケットに入れて走り出せます。サドルバッグに衣類をどうやって詰め込もうかとやりくりする必要がなくなるかもしれません。

 

ポタリング先で見つけた素敵なパン屋でバゲットを2本お買い物。さてナガモノだしどうやって持って帰ろうか。そんなときにもバッチリ対応可能です。

 

素材の形状的にベースがメッシュなので角の尖ったモノや重量物をいれるのには向いていません。ウェア類のように重量はないけど、角あたりが少なく、やたらかさばるものをいれるのにピッタリです。

 

こうした造りのものとしては最大限に強度を確保していろいろと使い道を確保できるようにしていますので、今後のイベント展示などでお目に触れる機会がありましたら是非お手にとってお確かめください。

蛍光メッシュの生地はもとより、反射素材には一流メーカのものを用いております。反射素材は胸部、背面肩下部、背面腰部など必要十分な量を配置してありますのでナイトライドの時にもバッチリのはず。

 

制作の全工程は国内に手がけられており、熟練した職人さんにより丁寧に仕上げられています。縫い目1つとってもキレイに仕上げられているのが見て取れると思います。

襟部の内部全周にも反射素材が埋め込まれています。ジッパーにはYKK製の大ぶりのダブルジッパーを使用しているため壊れくいです。ダブルジッパーですと、例えば下に着用しているサイクルジャージのジッパーと共に上部ジッパーを下ろしてベンチレーションしたり、下部ジッパーを引き上げて腰回りの開放感を調整したり、ジャージ背面ポケットへのアクセスを確保できます。

背面部を彩るバターナッツ先生のイラストもシャッキリとプリントされています。こちらはピンクの蛍光インキをベースとしたシルク版で刷られており、ここにも職人の技が光ります。このコントラストの鮮やかさ。

 

こちらのカノジョにはいろいろとバターナッツ先生とお話したキャラ設定があるのですが、この話は機会がありましたら改めて。

ポケット上部を吊っているストラップはこのようなアタッチメントで着脱可能で、大きくかさばる荷物をいれた場合にストラップの長さを調整することができます。

ポケットの下部はピンク地の厚手があり伸縮性のある素材、反射素材、そしてプリントされている布地(これも意外と厚みがあり上部です)といった3つの生地で構成されています。ポケット底部の強度、反射素材の位置関係を考えた場合のベストアンサーがこのような構造でした。

 こちらですがS,M,Lの3サイズで展開致します。あまり多く作れるものではないので品切れ御免、良くてあと1度リピートくらいの小ロット品になるかと思いますので気になる方はご予約開始の情報をお待ちいただけますと幸いです。

 

お値段ですが、凝った作りと多くの試作の積み重ねで出来上がっております関係上、ちょっぴりお値段のかかる格好になってしまいそうです。こちらにつきましては申し訳ございませんが、フルスクラッチ、オール国内製造の職人技で仕立てられるコダワリの小ロットなアイテムということでご容赦いただけますと……

 

以上、いろいろと延べて参りましたが、このような形のユニークな蛍光ベストが出来たよーという事を皆様に知って頂けますと嬉しいです。日頃あれこれやと自転車でお出かけしながら「こんなものが欲しいなー」という部分をたっぷり盛り込んだものとして仕上がったと思います。

 

ではではまた近日続報をご案内できるかと思いますので引き続き宜しくお願い致しますー!!