ドーナツサコッシュ(2) - 理想のサコッシュを考える

第一回目からの続きです。ドーナツを買いに行くためのサコッシュ。どのようなものが良いのでしょうか? 例えば本場のレースシーンで使われる薄手のものか。スポーツシーンと共にあるバッグとしての可能性を考えると高機能素材のものが良さそうに思えます。描かれたイメージ画を前に「どんなのがいいですかねー」「いいかなぁ」──イラストレーターのアザミユウコさんと一緒に「理想とするサコッシュの姿」を思い浮かべるのでした。

「サコッシュ(Sacoche)」という言葉の意味をフランス語辞書で引くと「かばん」「袋」とあります。自転車シーンにおける「サコッシュ」とはレース中における補給食が詰まった布製の肩掛け袋です。最近では「ミュゼット(Musette)」と呼ばれるかばんもありますが、国内での「サコッシュ」「ミュゼット」という言葉の使い分けの基準はより布地袋的なものが前者であり、それよりもしっかりとした鞄状のものが後者であるようです。

 

それでは、ドーナツを買いに行くためのサコッシュとはどのようなものが良いのでしょうか。辿り着いた答え「自転車シーンにも使えて」「普段使いにもいける」ものであって欲しいというものでした。「あ、ドーナツ食べたいな……」と思い浮かぶのは自転車に乗っている限りでは無いですし、折角のカワイイ絵柄のサコッシュ、普段からお供にしておきたいですよね!


そして可能であれば「ドーナツを運ぶための何か専用機能があるといいな」ということでした。「ドーナツの大きさにジャストフィットする内ポケットはどうでしょう?」「いいですね!」「どうせなら2つ分サイズで!!」「1つ分じゃお腹が空いちゃうかもですよね(笑)」

 

よって、求めるものとしては「薄手の生地」でもなく「鞄状」でもなく「サコッシュとして使いやすく」かつ「日常のシーンにも違和感無いもの」ではないのか。という結論に辿りついたのでした。布地感がしっかりとある、ニュートラルかつファニーなユーティリティ。具体像が定まってきました。